パラノイドパーク

5本目。ガス・ヴァン・サントの新作。ある日誤って殺人を犯してしまった16歳の少年の心情を、彼の書く手紙に沿って見る映画。彼の思い悩む姿は、自分の10代の頃を思い出させて、苦しく懐かしく美しく思った。もちろん過去に殺人を犯したことなんかないけど、10代の頃は人並みにいろんなことに思い悩んでいた。今思うと小さなことなのだけど、その当時は殺人を犯したのと同じくらい重大なことだった。もう、そんな悩み方はしないので、思い返して懐かしく思うことしか出来ない。彼が書く手紙は、時間が前後して飛び飛びで、そういう感じも自分が10代の記憶を辿る感じと重なって良かった。もう、自分にはあの頃が、曖昧にしか思い出せないんだなと気付く。
シャワーのシーンの痛々しさがとてもよかった。
あと、この映画にはあたしの好きなEthan Roseという人の音楽も使われていて(だから余計この映画が観たかった)、それがとても映像に合っていたので嬉しかった。