アナログフィッシュ“ナツフィッシュ2009”@渋谷クラブクアトロ

1年ぶりのナツフィッシュ。去年のナツフィッシュではサポートを入れた4人でやるアナログフィッシュの必然性はあまり感じられなかったけど、1年経ってそれが少し色濃くなって見えたと思う。新曲や生演奏の「PARADOX」や「公平なWorld」は、アナログフィッシュアナログフィッシュによって変わっていくことを見せつけてるみたいで、すごく良かった。
「平行*1」は本当に新曲の中でもずば抜けていて、聴くたびに圧倒される。シングル曲や定番曲が続いた後に、さらりと始めたのも印象的で、一瞬で空気が変わって温度が下がったみたいに感じた。力を入れている曲なんだと思うし、ちゃんとそういう風に受け止めてるのに、変な熱っぽさとか力みとかが全然なくて不思議だった。この曲が今後のアナログにとって重要な曲になるのは絶対で、今はこの曲を聴くのがライブで1番楽しみ。2月の磔磔のライブの時に初めて生演奏でやった「PARADOX」。その時も演奏は全然良くなくて、正直今日も演奏が全然追い付いていない感じだったけど、上手い下手じゃない伝わるものがあって、すごく良かった。あたしはこの曲が本当にものすごく好きなので、もうちょっとちゃんと演奏してほしいってすごく思ったのだけど、それとは別のところですごく良かったってことに救われた。続く「公平なWorld」がこれもまた生演奏で、久々に聴いたせいもあるけど、すごく新鮮だった。中盤のギターのフレーズを下岡さんが歌ったのが良かった。そして、斉藤さんが休みという形でやった去年の磔磔で初めて聴いた「light bright」。これをまたやったっていうこと、きっとアルバムに入るんだってことがとにかく嬉しかった。本編は「ハローグッバイ」でキラキラと終わったので嬉しかった。アンコールで「大事な曲を本編でやらなかった」と言って「Sayonara 90's」をやったけど、「Sayonara〜」がラストだったらあたしは少しがっかりしてたと思う。「Sayonara 90's」は大事な曲で素晴らしい曲だけど、次に大事に思う曲があるはずで、アナログフィッシュはずっとそういう風に大事な曲をどんどん生み出しながら進んでいたし、ライブをやってきたはずだから、これからもそうあってほしいと思う。「ハローグッバイ」すごく良いね。変な動きをする佐々木さんを見て今日は何回も本気で笑ってしまったけど(セ・カ・イ・ノ!エンドロールで超笑った)、こういう曲作るところがすごく好きで尊敬してる。すごくいい曲だと思う。
こうやって思い出しつつ書いていても(22日に書いてます)、良かったところばかり思いだすのだけど、でも、正直言うとちょっと物足りなかった。ものすごく楽しみにしていたし、ものすごく期待をしていたし、自分なりの確信もあったから、余計なのかも知れないけど、大満足!とは思えなかった。あたしの持っていた確信っていうのは、単純に「アナログフィッシュは4人でちゃんと進んでるからもう大丈夫」っていうことだったのだけど、その進んでいる距離が思ったより短かったみたい。勝手にもっと先に進んでいると思ってたみたい。だから物足りなく思ってしまった。下岡さんがMCで「みんな流れが早いからもう少し待ってて*2」って言ったけど、そんな本音みたいな発言あんま聞きたくなかったな。それでも結局、あたしはいくらでも待つんだとは思うんだけど、でも、期待してるから勝手に想像するし、早くアルバム出してほしいし、ライブもガンガンやってほしい。斉藤さんがいなくなったアナログフィッシュをもっと確立してほしい。斉藤さんがいたアナログフィッシュは完璧だったけど、そこからはもう新しいものは生まれないから、完璧じゃなくてもあたしは今のアナログフィッシュの方が強いと思っているし、魅力的だと思っているよ。また来年のナツフィッシュも会えるのを楽しみにしてる。

1.アンセム 2.BGM 3.Hello 4.Clap Your Hands! 5.Low 6.平行 7.世界のエンドロール 8.Happy end 9.PARADOX 10.公平なWorld 11.light bright 12.白黒ック 13.確信なんかなくてもいいよ 14.エナジー 15.スピード 16.ハローグッバイ EN1.Sayonara 90's EN2.世界は幻

*1:佐々木さんが頑なに下岡新曲って書くってことはこれが正式なタイトルじゃないのでしょうか

*2:書いてるうちに自信がなくなったけど、流れが速いって言ったけ?流れって言った?違ってたらすいません